高橋善徳さんの北欧レポート 第12回 文献紹介〜トレーニング方法の本

お元気ですか?僕は好不調の波はありますが、全体として元気です。最近はPalo's Guest Houseも毎日お客さんが来ています。週末などは、ほぼ満室になることもめずらしくはなく、稼いでいるなぁ…、といった感じです。というわけで僕の仕事も一段落ついた感じで相当ヒマです…。Ariはボートを動かすために毎日エンジンをいじって奮闘していますが、僕はエンジンをいじれるはずもなく、ボートにテレバ(ニスのようなもの)をぬるくらいしか仕事をあたえてもらえません。Jukolaが終って、クラブのfast training (orienteering)もここのところはないし…。

ということでMinnaにNaantalin図書館からオリエンテーリングに関する本をかりて来てもらいました。4冊のほんの中にオリエンテーリングのコーチングについての本がありました。コーチングといってもトレーニング方法とかの本です。今翻訳中です。今回はこの本の中で特に目のついた部分だけ紹介します。

まず、著者はOlli-Pekka Karkkainen & Olavi PaakkonenでSUUNNISTUS-VALMENNUSという題です。1985年のものです。かなり古いので、そのところを頭にいれて読んで下さい。

まず、トレーニングは時間で管理しています。単位はhour or minuteです。フィジカルトレーニングは次の4つに大別されます。

(1)基礎的持久力トレーニング(PK)
(2)スピード持久力トレーニング(VK)
(3)Max持久力トレーニング(MK)
(4)敏捷性や筋力のトレーニング(L)

トレーニングの割合はおおよそ次のようになります(1年間のトレーニング時間)。

トレーニング内容 15-16歳 17-18歳 19-20歳 top orienteer
基礎的持久力トレーニング1+2 250 320 380 480
スピード持久力トレーニング1+2 45 60 85 200
Max持久力トレーニング 5 10 15 40
筋力トレーニング 50 60 70 80
合計 350 450 550 800

僕は今のところ450h/yearなので18才くらいのレベルですね、量的に。それからトレーニング内容です。これが参考になります。

(1)基礎的持久力トレーニング(HR Max200の場合、 〜150/min)

effective area トレーニングの方法 脈拍数(HR./min) 時間(hr) 距離(km) パフォーマンス・場所 一般的な方法・改善点
PK1 ハイキング・トレッキング 110-130 2-6 15-50 さまざまな地形で
クロスカントリースキー 100-140 2-7 25-80
肉体労働 -120 4-8
run,speed jog 120-140 1-3 10-35 ロード、小道、坂道登り(歩き) ランニングの技術
PK2 run 130-150 0.5-2.5 5-30 テライン、ロード、小道
クロスカントリースキー 125-155 1-3 10-40 easy terrain
自転車 120-140 1-4 20-100 good road
ball game 110-160 0.5-1.5
repetition training
(run 1min/ rest 1min)
120-160 0.5-2 さまざまな地形で

(2)スピード持久力トレーニング(HR Max200、 150-180/min)

effective area トレーニングの方法 脈拍数(HR./min) 時間(hr) 距離(km) パフォーマンス・場所 一般的な方法・改善点
VK1 オリエンテーリング 145-165 30-120 4-18 テライン テクニカルな部分running
ランニング 150-165 30-120 6-25 ロード、小道
クロスカントリースキー 145-170 30-120 8-30 easy terrain
湿地トレーニング 155-165 30-90
VK2 オリエンテーリング 165-185 40-80 5-12 競技 OLテクニック
ランニング 175-185 20-90 5-12 test run hard!
ランニング 170-185 30-70 6-25 speed run 乳酸がたまらない程度に(取り除けるくらいの変化)

(3)Max持久力トレーニング(HR Max200、 180-200/min)

effective area トレーニングの方法 脈拍数(HR./min) 時間(hr) パフォーマンス・場所 一般的な方法・改善点
MK repetition run
(run/jogのくり返し)
180-195/
120でreturn
(2-4min)×6-10/
return 3-5min
坂道登り、山道やテライン
repetition run
(returnしない)
185-195/
120
(4-8min)×2-6/
2-4min
坂道登り、山道やテライン
オリエンテーリング 180-195 15-30 テライン very hard,high speed
持久的ランニング 180-190 10-40 ロード、トラック、小道、陸上のトラック、競技的な速さ
クロスカントリースキー 180-195 15-50 大会

と、このような内容になっています。トレーニングの70%は基礎的持久力のトレーニングでのこりの20%くらいがスピードトレーニング、あとの10%が筋力や敏捷性のトレーニングということです。これは1月のランニングクリニックの時の有吉先生がおっしゃっていたものと同じです。それぞれのトレーニングがどういう役割をはたすかは日本でも沢山参考図書があるはずですので、そちらをみて下さい。

年間計画についての資料もありますが、これは説明しづらいので、日本に帰ったときにでも紹介します、おたのしみに。古い本ですが、利用価値があると思いますので買っていくつもりです(あるかどうかが大きな問題…)。もちろんフィンランド語ですので、翻訳はひとくろうです。

さて、もう一つの本ではBjorne Haggman, Matti Makinen, Erkki Oikarinen, Suunnista Luontoon, Suunnistajan Kasikirjaのトレーニング量のふやし方についてふれてあります。前々回のべた3:1のほかにも1:1、2:1、4:1なんて方法もあります。個人によって異なりますね。

量のふやし方、減らし方として下のような形になります。

普段のパターン
(1)basic exercise period (km)

大会前のパターン
(2)competitive period (km)

年間計画ですが、キロ数で言うと以下のように増えるのが「理想的」です。
年間計画

今回はグラフが多かったんで枚数いきましたね。いろいろ書いてますけど参考程度に…。

2003. June 24
Yoshinori Takahashi

高橋さんの北欧レポート目次へ